開催レポート

2025年5月18日(日) 八王子市南大沢文化会館交流ホールにて第11回alegria多摩南ステップが開催されました。
1部から6部まで、72組が演奏を披露されました。
アドバイザーの先生方は、多喜美穂先生、中山由紀子先生、ミハウ ソブコヴィアク先生の３名にお越しいただきました。

ピアノを初めて6ヶ月、初めての演奏会、初めてのペダル曲など初めてづくしから始まった１部では、演奏後の笑顔と共に、見守るご家族の姿が素敵でした。
メロディと伴奏のバランス、速いリズムをきちんと、和音を揃えるなど、頑張ってきたことを伝える多彩なコメントも多く「3年間の頑張りを伝えます」という力強いコメントは特に印象的でした。
様々なコンクールに向けた演奏は会場の空気を一変させる素晴らしい時間となり大きな感動に包まれました。
最初の音を聴いた瞬間に別世界に導いてもらったような感覚を味わわせて頂き、若い素晴らしいピアニストが将来世界に羽ばたいていって欲しいと願わずにはいられませんでした。

alegria多摩南ステップのメインイベントその１「多喜美穂先生によるトークコンサート」
ベース：磯部英貴先生、ドラム：大澤基弘先生との共演です。
会場を埋め尽くすお客様の熱い視線を受けながら素晴らしい演奏を披露してくださいました。
曲目はダッタン人の踊り、大岡川、Dearの３曲。
大岡川はベースの磯部英貴先生の作品です。
音楽を体で感じ、心で表現する、その素晴らしいお手本を見せていただきました。
緊張した、とおっしゃってましたが、次に繋がるクラポップステップへの大きな布石となりました。
会場を後にするお客様からは「多喜先生の演奏を聴けてよかった」「すごかったね」と称賛の声が上がっておりました。

alegria多摩南ステップのメインイベントその2「クラポップアンサンブル」
今年も小学生から大人まで、ピアノ指導者を含む23名が、ピアノ、ベース、ドラムとのアンサンブルの企画に参加されました。
本格的なジャズを奏でる継続参加者も多く、続けることの意義を感じることができました。
特に子供の成長曲線には目を見張るものがあり、到底まねできない凄い技が沢山奏でられました。
クラポップアンサンブルがalegria多摩南に根付いたのだと言えるのではないでしょうか。

アドバイザーのミハウ先生は、クラシックからジャズまで、幅広いジャンルのピアニストとして世界的にご活躍されている巨匠ですが、そのお人柄は明るく温かくユーモアたっぷりの方です。
ミハウ先生のワンポイントレッスンでは身体の使い方、演奏者の表情にもアドバイスいただき納得のお話が盛り沢山でした。
この曲で何を訴えたいですか？との質問に一同ドキッとしましたが、演者のハートの大切さをお話してくださいました。

中山由紀子先生の講評ではピアノといかに仲良くなるか・・というピアニストにとって究極の問題提起がなされました。
多喜美穂先生の講評は一日全体をまとめてくださり、演奏者として、指導者として、共に音楽を志す者としての「心」の大切さを感じることができました。
素晴らしい講義の数々に、講評の時間がとても有意義な時間となりました。

alegria多摩南ステップは指導者が運営を行い、生徒も出演し、自身も演奏する、活気あるステップです。
今回の成功を機にクラポップの勉強会を開きたい！という声も聴こえてまいりました。
実現しクラポップの輪が広まっていくと素敵だな、と思いました。
また、長年続く熊本とのご縁は今年も有難い感動の再会となり、お互いに音楽を奏でることで気持ちを通わすことができました。
沢山の音楽に囲まれ幸せな1日を過ごすことができましたのは、ご出演の皆さまのお陰でございます。
スタッフ一同感謝申し上げます。
是非来年もご参加ください。
お待ち申し上げております。

report：田中知子